選定前
1. 寸法
Lumascope蛍光顕微鏡は、本体に蛍光観察用のLED励起光とカメラが内蔵されておりますが、明視野、位相差観察を行う場合は、上部に照明ユニットを取り付ける必要がございますので、インキュベーターのサイズにご注意下さい。
※明視野、位相差観察の場合は、最低46.8cmの高さが必要です。

3. オートフォーカス・XYステージ
Lumascope620にはオートフォーカス機能は付いておらず、本体側面のノブでフォーカスを調整して頂く必要がございます。また、パソコン上でフォーカスを調整することはできませんので、観察前にフォーカスを合わせる必要がございます。
また、Lumascopeはどのようなラボウエアにも対応するため、ステージは付属しておりません。微調整が可能なXY手動ステージや、ホルダーは別売りとなりますので、ご注意下さい。
使用前
1. パソコン・ソフトウエア
パソコンは付属しません。下記推奨スペックのものをご用意下さい。
OS:Windows8以上、CPU:Core i5以上(LS720にはOS 10、CPU i7以上)、容量:500GB~1TB、RAM:8GB、USB:3ポート
ソフトウェアはこちらから無償でダウンロードできます。モデルに合ったソフトウエアをダウンロードして下さい。
2. スリープモード解除
スリープモードが設定されていると、タイムラプスが途中で終了されてしまいます。
お使いのパソコンの、設定>システム>電源とスリープから、全てを”なし”と設定してください。
また、特にインターネットでの接続が不要であれば、”機内モード”等で、Wifiの接続をお切りください。

3. 殺菌
LSマイクロスコープをインキュベーターに入れる前の消毒 LSマイクロスコープをインキュベーターに入れる前に、以下のような手順を行ってください。
アルコールで拭く
エタノールまたはイソプロパノールを水で60~90%(通常は70%)に希釈したものを使用すると、標準的な除菌効果が得られます(100%は使用しないでください)。アルコールは、脂質を含むウイルスや幅広い種類の細菌に効果がありますが、芽胞を形成する細菌には効果がありません。
Wipe with Bleach
家庭用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を水で10%に希釈して使用すると、広範囲の抗菌効果が得られます。漂白剤は酸化力が強いため、すぐに効力が失われてしまうので、新鮮なものを作り、その日のうちに使用することが望ましい。漂白剤を使用する際は、10分程度の放置が必要です。漂白剤はステンレスを腐食するので、滅菌水で拭き取る必要がある。
Exposure to Hydrogen Peroxide Vapor (HPV)
使用するインキュベーターにHPV消毒サイクルが搭載されている場合は、それを使用して生物学的物質を破壊することができる。インキュベーターの推奨条件に従ってください。例えば、インキュベーターのエアフローブロワーで循環させながら7分間のHPVフォグを行い、その後、狭帯域のUVライトを照射します。LSマイクロスコープはHPVの繰り返し(10回以上)に耐えられることが確認されています。
4. 馴化
使用前に、少なくても8時間、本体をインキュベーター内に入れて馴化してください。最初は表面に水滴が発生しますが、徐々に、水滴は無くなります。


希突起神経膠細胞
色付けされたマウスの腎臓の糸球体尿細管(緑)と
アクチンフィラメント(赤)
蛍光顕微鏡による撮影例
エレクトロポレーション(電気穿孔法):
脂質生成間葉幹細胞のための持続可能な細胞生物学保存細胞ラベリング論
Kathrin von der Haar 氏他
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30944770
エタルーマ社のインキュベーター蛍光顕微鏡LumaScope600(40倍の対物レンズ使用)で撮影されたエレクトロポレーションをされたAD-hMSCのeGFP発現
内皮細胞はSiM Pore’s のナノ多孔性シリコン窒化物膜上で24時間以上培養されました。採取後すぐのヒトの好中球をシリコン膜の上部から灌流し、強力な化学誘引物質(fmlp)をシリコン膜の下層チャネルに加えたものです。
この位相差ビデオは、Etaluma LS560を使用し、1分間に10フレームを30分以上の間撮影したものです。二種類の色は膜の上下を示しています。
ビデオ提供:ロチェスター大学McGrath研究室 分析:DRVision Quyen Tran
コラーゲンマトリックス(3Dコラーゲン発芽アッセイ)に埋め込まれたヒトのスフェロイド黒色腫 (メラノーマ)。個々の細胞がスフェロイドから出ようとしているのが見えます。コラーゲンマトリックスへの腫瘍の浸透/運動性を測定しています。タイムラプスはインキュベーター内のLS720自動蛍光顕微鏡で撮影したものです。
提供:ドレクセル大学Ed Hartsough研究室
卵母細胞の成熟過程における殺虫剤の影響について
Xiang-Shun Cui 氏他曰く、”フィプロニルは、ブタの卵母細胞の生体内での成熟期に、アポトーシスや細胞周期の進行停止を促進します。”
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10495-019-01552-w

2種類のmRNAを示す組織バイオプシー

マウスの小脳皮質の中のプルンキンエ細胞