引張強度測定方法 - UniVert
引張強度測定を行うサンプルの固定
引張試験では、サンプルの固定が非常に重要です。特に生体サンプルの様な柔らかいものですと、固定が強すぎると、サンプルを損傷してしまい、弱過ぎるとサンプルがずれてしまい 正確なデータを取得できません。しかし、UniVert(ユニバート)は、ばね式のクリップタイプや、ネジ式のメタルのクリップなどのオプションがあるため、サンプルに応じた固定が可能となり、生体サンプルの引張強度をより簡単に、より正確に取得することができます。


ロードセル
工業用の引張試験機での生体サンプルの測定は、幅広い測定レンジの一部に合わせて測定する必要がありましたが、UniVert(ユニバート)は生体サンプルに合わせたサイズに設計されており、ロードセルも着脱式で、1N~10kN までのレンジに対応しておりますので、サンプルに応じて、より正確なデータを取得できます。

引張強度測定 - ソフトウエア
UniVertのソフトウエアはHPから無償でダウンロードできます。このソフトウエアにより、ロード、ホールド、リカバリーのそれぞれのステップの時間を設定することができます。また、このサイクルを繰り返すことも、サイクル毎に違う設定も可能ですので、様々な引張強度試験が可能です。

引張強度測定の試験手順
1. 装置組み立て後、パソコンを接続し、ソフトウエアを立ち上げます。
2. 付属のカメラをセットします。

3. サンプルをセットします。
4. サンプルの特性に合わせて、ばねグリップ、ネジ止めグリップを選びます。
5. まずは上部のグリップにサンプルを固定し、ソフトでアームを下げて、サンプルの下部もグリップで固定します。
6. ソフトでアームを微調整し、サンプルの張りを調整します。


7. ソフトウエアで、プロトコル(ロード、ホールド、リカバリー、テストサイクル等)を入力します。
8. 最後に、テストモードがTensileになっていることを確認して、スタートします。

9. 設定したサイクルが完了すると、数値のデータと、画像データがフォルダに保存されます。

引張強度とは
引張強度とは、サンプルが破壊されるまで張力をかけ、その張力に対するサンプルの反応や数値を測定し求められる機械的強度の値です。サンプルがどの位強度を持ち、どの程度まで伸びるかを測定することで、弾性率や降伏応力、ヤング率、ポアソン比を求めることができ、サンプルの機械的特性を知ることができます。
引張強度測定器 - UniVertの応用例
UniVertは生体サンプルの試験に特化した試験装置なので、グリップが難しい生体サンプルでもばね・ネジを使用し締め付けるグリップで簡単にサンプルをグリップできます。
モジュールを交換すれば、引張強度試験だけでなく、圧縮強度試験や3点曲げ試験などの試験ができます。
簡単なモジュール交換で多様な試験に対応

圧縮試験
非弾性セラミック球、スキャフォールドなど

引張試験
弾性ポリマー素材、生体サンプルなど

3点曲げ試験
人工骨など
測定可能なサンプル
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スキャフォールド
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人工骨
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ハイドロゲル
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3D培養モデル
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マウスのアキレス腱
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弾性物(ポリマーなど)
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非弾性物(セラミックなど)

引張強度測定のソフトウェア

UniVertのソフトウェアによって、テストプロトコルの総合的な管理が可能となります。リアルタイムで試験中のフィードバックが確認でき、力・変位の記録を残すことができます。
グラフ化やモニタリングが容易にでき、試験後の分析も簡単にできます。