心臓スライスは、単細胞と心臓全体の実験研究の中間に位置し、単離された心筋細胞による還元的アプローチの利点の多くを提供する一方、より簡単に作成でき、より強固で生理学的関連性が付加されています。
それを解明できるのが、IonOptixのCardiac Sliceシステムです。
心臓スライスは、単離した筋細胞とは異なり、多細胞の状況や無傷の筋フィラメント格子の中で、心機能を研究するために使用することができます。
スライスは、生体内で見られる筋細胞のシンシチウムを維持できるため、生体内の構造および細胞間シグナル伝達を維持できるという利点もあり、実験結果が生理学的に妥当である可能性が高いことが示唆されております。
また、心臓全体の研究とは異なり、心臓スライスでは、心臓全体では困難または不可能であった、収縮力などの測定が可能です。
IonOptix Cardiac Slice システムは、スライス作製からデータ取得・解析までのアプリケーションを容易にするために設計されています。
心臓スライスの両端を三角クリップで固定し、その両端のフォーストランスデューサーと、プログラム制御が可能なコントローラーで、様々な強度測定が可能です。チャンバー内の流体は、温度制御と組織の継続的な酸素供給を可能にし、固定プラチナ電極いより、電気刺激も可能にします。
また、IonOptix社のMyoCyteシステムと併用することにより、収縮とカルシウムの互換性を見ることもできます。
仕様
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感度範囲: 0.015-200 mN
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システム共振周波数: 750-850 Hz
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ピエゾモーター移動量: -2.5 to 2.5
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ピエゾモーター解像度: 20 nm
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不活性プラチナ製フックにより、電気分解と損傷を防止
動画
下記リンクから、Cardiac Sliceシステムの詳細をご覧頂けます。
IonOptix社製品
MyoCyteシステム
マイオサイトシステム(MyoCyte System)は、画像解析による、細胞の収縮、サルコメアの測定、また2波長光源でレシオメトリックス方による細胞の蛍光測定が可能です。
CytoMotion
CytoMotionは、iPS心筋細胞などの最大収縮速度や最大収縮速度までの時間、最大弛緩速度、弛緩/伸張時間などの重要なパラメータのリアルタイムでの分析を可能にします。
MyoStretcherシステム
MyoStretcher(マイオ・ストレッチャー)システムは、画期的な光学フォーストランスデューサーによって、心筋細胞の力を測定することができるシステムです。特に心筋細胞の測定用に設計されており、この分野では、現在最も精度が高いシステムと言えます。
C-Pace EM
シーペース・システム(C-Pace EM)は、汎用培養ディッシュに適合したカーボン電極(C-Dish)により、本体(C-Pace EM)で予め設定したプロトコルで、心筋細胞や骨格筋細胞に電気刺激を与えながら細胞の培養ができるシステムです。