培養細胞の凍結処理に プログラム・フリーザーのご紹介 STREX社/FZシリーズ
培養細胞の凍結処理には、いままで様々な手法と試みがされてきました。細胞の成分のほとんどは水であり、凍結中にできる氷の結晶が細胞膜を傷つけ、生存率を低下させてしまうことは良く知られています。また、細胞内と保存液の間で浸透圧の不均衡が生じ、細胞内の水分が外へと移る脱水化現象が生じます。これらの「凍害」を抑制するために、DMSOなどの細胞凍結保存液(凍結保護剤)を利用するとともに、ゆっくりとサンプルを冷却することで細胞内の氷晶形成を抑える、緩慢凍結法が細胞凍結のデファクトスタンダードとなっています。
緩慢凍結法では、一般的に-1℃/minの冷却レートが好ましいとされています。市場には、イソプロパノールを利用した簡易的な凍結用具も販売されていますが、凍結する細胞の種類や濃度によって条件は変わりますし、サンプル(細胞懸濁液)そのものが持つ潜熱を考慮した、最適な凍結を実施するためには、「プログラム・フリージング」が必要だと言えます。
胚・卵のタイムラプスに最適な小型蛍光顕微鏡 etaluma社/Lumascope
Lumascope(ルマスコープ)は、インキュベーター内で使用可能な小型蛍光顕微鏡です。レンズは着脱式で低倍率から高倍率まで使用可能で、様々な細胞の長時間の観察に最適です。
特に、胚・卵のタイムラプスで多く採用されておりますので、下記に実例を紹介致します。
H2B-eGFPトランスジェニックマウス由来の体外受精卵を1-細胞期から観察
撮影条件
使用レンズ:Olympus LWD CDPlan 20
20分毎の下記設定でのタイムラプス
Brightfield:illumination 5.5%/ Gain 2.00/ Exposure 10.0 msec
Green:illumination 15.5%/ Gain 15/ Exposure 50.0 msec
Lumascope特徴
様々なラボウェアでの細胞観察が可能
コンパクトなデザインのため、限られたスペースでの使用が可能
独自のソフトウェアにより、数秒~数日間のタイムラプスが可能
PCとのによる電源と制御で、迅速なセットアップと使いやすさを実現
最適化フィルターセットにより、BFP、DAPI、FITC、Fluo-4、GFP、mCherryを含む、青色・緑色・赤色蛍光体検出可能
高度な光学システムにより、一般の照明条件でも優れた解像度を提供
オリンパスの対物レンズが使用可能
オプションの位相差ユニットにより、非染色サンプルの観察も可能
3色蛍光モデルの他、明視野、緑蛍光、3色蛍光オートフォーカス+XY自動ステージモデルのラインナップ
LS620で撮影した、核(青)、αチューブリン(緑)、F-アクチン(赤)に色付けされたBPAE細胞(40倍の対物レンズ使用) <提供:LifeTech FluoCells>
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