[論文紹介] 走行中の犬 体温・呼吸測定 非侵襲 ジャケット式テレメトリー
- Orange Science
- 2月28日
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海外論文紹介
走行中の犬の体温・呼吸測定に
emka TECHNOLOGIES社
非侵襲ジャケット式テレメトリーが使用されました
Thornton E et al.
Front Vet Sci. 2021 Apr 29;8:639335. doi: 10.3389/fvets.2021.639335. PMID: 33996969; PMCID: PMC8116954.
「食物繊維の補給は、中距離トレーニングそり犬の体温と排泄代謝物に影響を与えるが、呼吸数や体組織には影響しない」

Copyright © 2021 Thornton, Robinson, Templeman, Bruggink, Bower, Cant, Holloway, Swanson, Squires and Shoveller, under the terms of the Creative Commons Attribution License (CC BY)
そり犬は主に荒い呼吸をして熱を発散するため、運動で脱水症状となる可能性があります。ある種の微生物による発酵で水溶性食物繊維が水分保持に有益な影響を与えることを考慮すると、そり犬の食事で水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の比率を増やせば、脱水症状を防げるかもしれません。
この仮説検証のため、カナダのグルエフ大学研究者は、水溶性食物繊維を豊富に含む食事が生理学的パラメーターに与える影響をそり犬で観察しました。測定には、脱水症状の指標でもある、運動中の犬の呼吸数と体温も含まれていました。
犬が走っている間に測定するという課題を克服するため、emka社のジャケット式テレメトリーemkaPACKが用いられました。
呼吸数は、動物の胸囲に呼吸バンドを取り付けて(呼吸インダクタンスプレチスモグラフィー:RIP)、ジャケット内に固定された受信機で測定し、体温は、emkaPACK皮膚温度計を直腸に挿入しテープで固定して測定しました。
結果、水溶性食物繊維が豊富な食事は、運動中と後の体温低下と関連しており、さらなる調査が必要であるものの、水分補給の改善の可能性が示されました。一方、食事は呼吸数に影響を与えていないようでした。 全体としてこのパイロット研究のデータは有望で、水溶性食物繊維が多い食事はそり犬への有益な効果がある事を示しています。
<製品のご紹介>
ジャケット式テレメトリー最新機種
emkaPACK5
大動物のECG、侵襲・非侵襲血圧、
呼吸、体表体温、活動量測定


ベルト式の測定器を胸囲に巻きつけ 非侵襲で呼吸測定可能です(RIP)

<特長>
・システム全体がコンパクト
・送信機は電池式 単三電池2個のみ
測定項目に応じ連続26~72時間使用できます
<アメリカ毒性学会2025でのセッションご案内>
emka & SCIREQ社
2025年3月19日 アメリカオーランドにて