一軸圧縮試験
一軸圧縮試験とは
一軸圧縮試験とは、サンプルを圧縮した際の安定性や強度、変形特性など、機械的性質を評価するための試験です。コンクリートや岩石などで用いられることが多く、円柱形や直方体のサンプルを一軸で圧縮し、強度や変位などの数値を求めます。得られたデータからは、一軸圧縮強さ、応力、ひずみ、粘着力などの数値を求められ、サンプルの強度耐性を確認や材料の品質保証、設計用途や研究用のデータとして用いられます。建設材料、金属、プラスチック、木材、コンクリート、生体サンプルなど、さまざまな材料に適用することができます。英語ではUnconfined Compression Test (UCT)と呼ばれます。

一軸圧縮試験の目的
一軸圧縮試験は研究室や実験室内、サンプルの生産環境などで実施され、サンプルや材料の改良、強度の確認、サンプル改良を目的とするデータ取得、サンプルの圧縮強度の評価、機械的特性の研究、実用性の検証、研究論文用のデータ提供、複数サンプルの数値比較など、様々な目的で実施されます。
材料の品質保証
一軸圧縮試験は、材料の品質保証に使用されます。試験によって、材料の圧縮強度や変形特性を測定することができ、製品の品質を確保するために必要な品質規格を満たしているかどうかを確認できます。
材料の設計
一軸圧縮試験は、材料の設計にも使用されます。試験によって、材料の強度と変形特性を測定することができ、製品の設計に必要な情報を提供することができます。
材料の比較
一軸圧縮試験は、材料の比較にも使用されます。同じ種類の材料であっても製造方法によって異なる圧縮強度や変形特性を持つことがあります。試験によって、異なる材料の圧縮強度を比較することができます。
材料の品質改善
一軸圧縮試験は、材料の品質改善にも使用されます。試験によって、材料の強度と変形特性に影響を与える因子を特定することができます。この情報を利用して、材料の製造方法や成分を改善することができます。
一軸圧縮試験で測定されるサンプル
一軸圧縮試験は、セメント、コンクリート、モルタル、岩石、地盤改良材、石灰やスプリング、練られた試料、ゴム、3D培養モデル、複合材など、様々なサンプルで測定され、サンプルの転用や応用も効きやすい試験です。

生体サンプルの一軸圧縮試験
生体サンプルの一軸圧縮試験では、生体組織や細胞などの生体サンプルを試験片として、一方向に圧縮してその強度や変形特性を測定します。
生体サンプルの一軸圧縮試験は、生体材料の力学的性質を測定するために使用されます。生体組織や細胞は、通常、非常に複雑な力学的挙動を示すため、その性質を理解するためには様々な力学的試験が必要です。一軸圧縮試験は、生体材料の圧縮強度や応力緩和などの重要な特性を測定するために使用されます。
生体サンプルの一軸圧縮試験は、主に以下のような目的で使用されます。
生体材料の力学的性質の理解
生体組織や細胞の力学的特性を理解することは、医学や生物学分野で非常に重要です。一軸圧縮試験によって、生体材料の圧縮強度や変形特性などの重要な特性を測定することができます。
材料の比較
異なる生体材料の圧縮強度を比較することで、材料の異なる特性を理解することができます。たとえば、異なる種類の骨の圧縮強度を比較することで、それぞれの骨の特性を理解することができます。
材料の治療法の開発
一軸圧縮試験は、治療法の開発にも使用されます。たとえば、骨の治療においては、材料の圧縮強度を測定することで、治療法の効果を評価することができます。
UniVertによる一軸圧縮試験
セルスケール社のUniVert(ユニバート)は、0.5N~10kNまでのレンジの一軸圧縮試験に対応する一軸圧縮試験機です。
生体サンプルの試験に特化し、工業用の一軸圧縮測定器では実現できないコンパクトさ、試験レンジを実現し、精度の高い試験・解析が可能となりました。
ソフトウェアによる分析、画像分析、リアルタイムモニタリングにも対応し、幅が22cm、高さが54cmと非常にコンパクトなため、試験室だけでなく、あらゆる場所で圧縮試験を行うことができます。
UniVertは日々生体サンプルの研究を行う研究者によって開発され、生体サンプル試験の豊富な応用例を有します。
ロードセルを変えることで、0.5N~10kNまでの試験が可能で、モジュラーコンポーネントも簡単に使用できます。
一軸圧縮試験機 - UniVertの強み
あらゆる場所での試験に対応し、コンパクトなパッケージで簡単に圧縮試験を実施できます。コンポーネントやロードセルの交換も簡単にでき、幅広い試験用途に対応します。
また、オプションで液中測定や画像ベースのひずみ測定ツールによる高解像度CCDイメージングが可能となります。
付属のソフトウェアでは、リアルタイムでテストプロトコルをグラフ化・モニタリングでき、高品質で費用対効果の高い圧縮試験を実施できます
UniVertの生体サンプルへの圧縮試験の応用例
多様なアタッチメントにより、生体から取り出したサンプルの引張強度測定や圧縮強度測定、3点曲げ試験など、様々なテストモードで測定ができ、多様な生体サンプルのメカニカル試験を実現します。
生体サンプルは試験時のグリップが難しいですが、ばね・ネジで締め付けるグリップで簡単・的確に生体サンプルを固定できます。
簡単なモジュール交換で多様な試験に対応

圧縮試験
非弾性セラミック球など

引張試験
弾性ポリマー素材など

3点曲げ試験
人工骨など
測定可能なサンプル
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スキャフォールド
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ハイドロゲル
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3D培養モデル
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人工骨
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マウスのアキレス腱
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弾性物(ポリマーなど)
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非弾性物(セラミックなど)
など

圧縮試験機 - UniVert ソフトウェア
UniVertには標準でソフトウェアが付属します。
UniVertのソフトウェアによって、テストプロトコルの総合的な管理が可能となります。リアルタイムでのグラフ化やモニタリングによって、テスト中のフィードバックが見れるだけでなく、力と変位のデータの記録を残すこともできるので、後の分析も可能です。
ソフトウェアもモジュラーコンポーネントも簡単に使用でき、特別なトレーニングは必要ありません。

動画
クライアントレビュー


デヴィッド・ ミルズ教授 - Professor David Mills
ルイジアナ工科大学 - Louisiana Tech University
私たちは、5つの博士研究プロジェクトでUnivertを使用しています。この装置は、作業用の装置で、汎用性にも優れているため、データを迅速かつ簡単に取得することができます。また、直感的に使用することができます。
キャサリン・グランドフィールド准教授 - Associate Professor Kathryn Grandfield
マクマスター大学 - McMaster University