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UniVertケーススタディ 埼玉県立大学 国分研究室

埼玉県立大学 国分研究室

埼玉県立大学 国分研究室で、

CellScale社 UniVert(液中引張・圧縮試験機)を

採用頂いております。ご研究内容や装置の活用方法、使用実績について伺いました。

1. どのような研究をされてますか?

筋骨格系の高密度結合組織の研究をしております。

そのため、小動物の腱、靭帯の破断試験、半月板の圧縮試験、骨の三点曲げ試験などで、生体サンプルの強度測定をしております。

2. どのような問題に直面しましたか?(もしくは何にお困りでしたか?)

今までは、力学試験をしていなかったので、機材も無く、外部の施設の試験で強度試験を行っておりましたが、外部に生体サンプルを持っていく必要があるため、生体サンプルの取扱いに苦労しており、試験機を導入することを検討しました。

試験機を導入するにあたっては、サイズ感(省スペース)、生体サンプルにあった強度設定可能な装置を探しておりました。

3. どのようにしてこの装置をお知りになりましたか?

オレンジサイエンスからの直接のメールで、知りました。

その後、デモを実施し、海外の展示会でもCellScaleと話をすることで、理解を深めました。

4. この装置を使うことにより、どのような問題が解決されましたか?

安定して、強度試験のデータが取れるようになった。

今までは、外部での試験だったため、毎回、生体サンプルの持ち出しによる状態の維持や、初期の条件出しに時間がかかってしまっていましたが、それらが解決されました。

また、オプションのバスにより液中試験が可能となり、サンプルが乾燥せず、長時間の試験が可能となった。

5. 選定の際に、何か懸念点、躊躇した点はございましたか?

国内での実績がほとんど無かったため、サポート等に不安があった。メーカーでは無く、輸入商社なので早急に対応できないところもあるが、今のところ大きな問題は無い。

6. 導入後の感想をお聞かせ下さい。

プロトコルの設定が簡単で、細かく設定することができるので、様々な試験が可能になった。

同時期に、海外のラボで様々な力学試験を学んできたので、それらが実践できた。

また、長時間の試験が多い為、バスがあることで乾燥を防げるのがとても助かっている。

<研究テーマ> 

腱・靭帯損傷後の最適なリハビリテーションとメカノバイオロジー機構の解明

<活用方法>

マウスから取り出した腱,靭帯,骨組織

<選定理由> 

元々他施設の材料試験機 (負荷容量300kN) を使用していましたが,データの分解能が大きく微細なマウスサンプルの計測に向いていなかったため,より小さなロードセルを使用できるUniVertを選択しました.

<総評>

計測プロトコルの柔軟性が高く,成長過程の非常に小さい腱や靭帯でも計測が可能であるため,様々な実験にて使用しております.

*使用実績

・Yoneno, et al. bioRxiv(Preprint). 2024 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.01.592124v1

Yoneno, et al. bioRxiv(Preprint). 2024

・Saito, et al. bioRxiv(Preprint). 2024 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.05.28.596036v1

Saito, et al. bioRxiv(Preprint). 2024

<使用装置紹介>
UniVert

セルスケール社のUniVert(ユニバート)は、最大 10kN までの引張試験が可能な引張試験機です。

幅が22cm、高さが54cmと非常にコンパクトなため、試験室だけでなく、あらゆる場所で引張試験を行うことができます。

ロードセルを変えることで、0.5N~10kNまでの引張試験が可能で、ソフトウェアもモジュラーコンポーネントも簡単に使用できます。

工業用の引張試験装置は大型で試験レンジが広いですが、UniVertは生体系サンプルの試験を得意とし、精度の高い試験・解析が可能です。

UV2-Pic1_300-wide.png

オレンジサイエンスについて

私たちは、ライフサイエンスの中でも

細胞生物学分野に関する研究機器に特化して

販売およびサポートをしています。

多種多様な装置を取り扱うのではなく、装置とその用途について深い知識を持ち、ユーザの皆様の研究をよりよく理解することを心掛けています。研究者の皆様への技術サポートを通じて、ライフサイエンスの発展に貢献することを目指す会社です。

 

この分野の装置は、日本が常に一番というわけではありません。日本では国内メーカーの製品が好まれていますが、おそらくアフターサービスの良さが大きな要因だと考えられます。欧米で、より顕著な発展を見せている研究機器を国内メーカーと同じレベルのサポート体制でお使いいただければ、皆様の研究をさらに効率化することができるはずです。

 

オレンジサイエンスのスタッフは日本で研究する皆様の研究の効率化を実現するために、アメリカとヨーロッパから研究に有用な製品の情報を収集し横浜オフィスに集めています。横浜のスタッフは、各地のメーカーを訪れて技術力を向上させています。皆様の御研究が実を結び、我々が間接的にでも多くの人々のクオリティーオブライフの向上に貢献できることを願っております。

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